∞1208∞
「だいたい、トモに関係ない。」

違う。

「あたし、別に」

違う違う違う、言いたいのはそんな事じゃないのに。


「トモの何でもないし、もうほっといて。迷惑やし。」


ぴくりと彼の眉が動いた時には
あたしは必死で二の腕を掴み、出血するんじゃないかってくらいキツク自分を戒めていた。

流されないように。

彼の全てに
ほだされてしまわないように。

彼を
傷つける何かが彼に近付いてしまわないように。


「…そうですか。」
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