∞1208∞



「まぁ気にすんな。」

「お黙り。」


遡ること1時間前。あたしは久しぶりに早退した。
幼なじみのリンコが目の前で笑っている
アルコール臭を撒き散らし。

まだ昼の3時。

あたしとリンコは昼間から開いてる串カツ屋のパイプ椅子に座っている。

事の経緯は簡単なもので
1時間前、あたしが悶々として卒倒しそうになっていた時、
リンコが仕事でこっちに来たと電話をかけてきたからってだけ。
あたしは分厚い書類をバッグに詰め
さっさと会社を後にした。


「貝柱とー、玉ねぎ下さーい。
キリコは?」

「海老10本。」

「海老10本下さーい」
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