∞1208∞

「綺麗に落ちてるやん。
あ、業者さん?すいませんありがとうございます。
おいくらですか?」

あたしの問に、業者は
え?と顔をしかめる。


「いや…」


和義が意味深に呟いて
ヨシロウが、それがさぁと続く。


「落書きは終わったわよ。
カワタっちが払ってくれたから。」

「ありがとうカワタ。
ごめんな迷惑かけて。いくら?」

「忘れたからええ。」

カワタはこうなったら頑として金を受け取らない。
有り難や有り難やと礼をしてみんなを見る。



…何、まだなんかあんの?
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