∞1208∞
「此処、竹中知恵の部屋ですよね?」
「違うで」
「え゛?!あれ、おかしいな‥ちょっとスイマセン…」
なにやらカサカサと手紙を取り出し、凝視する。
「1206号室…あ゛っ
スイマセン此処1208号室でしたね…」
「ああ、1206は向かいやしね
それ、この目の前が1206号室やで」
「本当にスイマセン…」
「いーよいーよ。
ところで大丈夫?彼氏に酷い事されてへん?」
「…はい!!大丈夫です♪」
じゃあね、と軽く会釈して
少し違和感を感じながらドアを閉める。
嗚呼くそう。
敏感になりすぎか。
そういや、向かいの1206号室って
会った事無いな。
女子高生が訪ねてくるんだから
女子高生位の子が居るのか?
にしては家族の賑わいの無い家だな。