あかとくろの間
夕方。朝と夜の間。


「…馬鹿輝。来ないし」


もしかしてあたしのこと…???


「嫌いになったのかなぁ…。凹む」
「……なんで??」


……………。
ん?輝の声??


「うッぎゃああ!!!ひ、輝!」
「何でそんなビビんの??」
「だって…来ないかと…」

「…何で凹むの??」

そういったときの彼の表情が
いまでも思い浮かぶ。

優しく笑ってて、
でも真面目な顔。


「…分かってるよね?意地悪チビ」
「俺わかんね-し」
「もぉ…いい加減にしてよ」
「はは…千波…俺…」


             何?



「あっれ~?千夏ちゃん?」


ドクン、と胸はなった。



「…こんにちは」
「やっぱ千夏ちゃん!最近店いないじゃん」
「休暇をもらってたんで…」
「相手してくれないから寂しいんだよね~…」


世界が終わってしまえ。

幸だった時間。

本気で思った。
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