あかとくろの間
「…俺ね、千波があんなんしてるとか
 本当は知ってたんだよ??」

「…ええええ?!」

「初めて会ったくらいにどっか
 行くって言った時に名刺、落ちてて」


あぁ…あたしが自己紹介するのに使う奴。

毎回それにメッセージ書いて渡すんだ。

何度同じこと書けばいいの???


「それで知ってたんだ-…」
「うん。」


急に何喋ったらいいのか

わかんなくなって

気づいたら輝の中にいた。


「千波??どぉした~??」

すきと言ってはダメ

「あたし」

このままじゃいれなくなる

「輝のこと」

輝がつらい目にあう

「実は…」


              好き。


でも、この気持ちだけは

あたしが持ってる

唯一の光ってる

想い出だから

宝石箱に入れて

いつまでも

大事にとっておこう
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