あかとくろの間
夜がハードな分
朝は疲れて寝ちゃう。
となったらあたしが
唯一まともな姿で
いきてる時間。
…夕方だった。
夕方になると、あの場所に行く
1時間前くらいに
必ず行く場所があった。
川沿いの土手だった。
水面がキラキラ光ってて
あたしにはない輝きを
手にした気分になれたんだ。
「ヴ~…ワンワンッ」
犬が鳴いた。
…ん?あたしの横にいる??
「げッチビ何してんだよっ」
後ろを振り向くと
背はあんまり大きくない
別に普通の顔立ちをした
多分普通の高校生がいた。
「この子…アンタの犬??」
「え、あ、はい。チビって言います」
…別に名前聞いてねぇし…。
会話らしくない会話。
なのにどうして、こんなにも
心があったかいんだろうね。