香りから始まる恋はいかがですか?
あれ?智史さん、
何か落ち込んでますか?
「ん?どうかしましたか?」
「いやぁ・・・
なんかこんなこというの
夏を束縛してるみたいで
あれ・・なんだけど・・」
「・・?ん?」
「毎月、夏のシフトって
俺に教えて貰えるか?」
「あぁ!良いですよ?
でもそれって・・・
束縛になるんですか?」
つい、不思議になって
聞いちゃいました。
「えっ?
あっ、そうじゃないのか?
だってさ・・
俺は夏の行動を、
逐一把握してたいってことだぞ?
その・・・ウザくないか?」
「ウザイですか?
全然!
だって知っててもらってた方が
お互いに予定とか
合わせやすくないですか?」
「あははっ、そうだけどよー」
「そうですよ!
智史さん、変なとこ
気にするんですねー
じゃあ、
わたしにも智史さんの
予定も教えてくださいね!
えっと・・
ちょっと待ってくださいね」
と言ってバッグから
スケジュール帳をだし
今月のページを開くと
「はいっ」
と彼に渡しました。
彼は「ありがとう」というと
自分のスケジュール帳に
書き写し、
わたしも書き写させて
もらいました。