香りから始まる恋はいかがですか?
それから度々、
史子に呼び出されては
食事やら、
バーに付き合わされ
せっかくの土曜も
買い物だと呼びだされ・・・
いい加減、自分では
どうにもできない状態まで
来ていた。
夏を
一番大切に思っているのに
彼女に嘘をついて、
出かけるのが苦しくて、
でも奴の誘いを断れば、
会社に影響が
出てくるのではないか?
と思えて・・・
俺は一体
何がしたいんだ、
と見失っていた。
そうしてあの夜、
俺は、本当に大切なモノを
失ってしまったんだ。