香りから始まる恋はいかがですか?

「この先、どうなるか
わからないから、とりあえず
不動産屋さんに行ってきたの」

というと

さっちゃんは、
びっくりしたようで

「えっ?なんで・・・

だって智史さん、
絶対なっちゃんを迎えに来る
って言ってたじゃない・・・」と。

「うん・・・でもね・・・
わたし、絶対的に彼を信じて
彼についていける自信が
ないんだ・・・」というと

「そんなの・・・
なっちゃんが気負うことないんだよ?
これからなっちゃんの信頼を
回復するのは、智史さんの責任だよ」

と言われて

「そんなもんなのかな・・・。
わたしね、何が悲しくて
何が苦しいのか、
よくわからないの」と言うと

さっちゃんは

「智史さんに裏切られたのが
悲しいんじゃないかな・・・
智史さんに嘘を疲れたのが
苦しいんじゃないのかな・・・」

と言ってくれて
少し自分の気持が見えてきました。

自分は絶対的に信じていたのに
彼はわたしを
そこまで信用していなかった、

これが苦しい原因なんだ・・・
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