香りから始まる恋はいかがですか?
彼女はまるで俺を
知らない人みたいな呼び方をし
「はい・・・」と
俺が返事をすると
夏は
「えっと・・・なんか・・・
どうしましょうね・・」
と無表情のまま続けた。
「わたし・・・
木村さんの話を聞いてからの方が
良かったのかもしれませんが、
その・・・
あなたの答えを聞くのが
すごく怖くて・・・
わたしが先にお話しても
良いでしょうか?」と。
すると
さっちゃんが気を利かせて
「じゃあ、2人で話す?
わたしたち、席を外そうか?」
というが
彼女は
「いいえ、お2人にも
聞いてもらってもいいですか?」
とそれを制し、話を続けた。