香りから始まる恋はいかがですか?
質問に受け答えをしながら
一通り、
この2週間の出来事を話し、
俺は自分の覚悟を3人に話した。
「夏、今回のことは
本当にごめんなさい。
嘘を付いて裏切ったのは、俺だ。
夏をちゃんと信じていなかった。
夏は、俺のことを最初から
ずっと信用してくれてたのに
その信用まで俺は失った。
また俺のことを
好きになってくれ、
なんてことは言えないけど、
俺のとなりに
居て欲しいのは、夏だけだ、
となりで笑っていて欲しい。
俺は夏が好きだ。
手離すことなんてできない。
一緒に帰って欲しい」
と言うと
夏は静かに頷き言った。
「嫌いになれてたら、
どんなに楽か・・
好きだから、苦しいんじゃない。
好きだから、悔しいんじゃない」
と怒りながら訴えてきた。
夏が怒ったのは初めてだった。
だけど、
夏が怒ったことよりも
『嫌いになれない、
好きだから・・・』
という夏の言葉に
不謹慎ながらも
嬉しくなってしまった。