香りから始まる恋はいかがですか?
夏は風呂から上がり、
俺が
交代で入ろうとすると
「智史、お腹すかない?
わたし、お腹すいちゃった」と。
「そういえば、そうだよな。
俺ら、何も食ってなかった。
なんか作ろうか?」
と俺が聞くと
夏は「えっ!?」
と驚いた様子で俺を見た。
智史、なんか作れるの?
と言いたそうな表情だ。
「そりゃー夏のようには
いかないと思うけど・・・」
と言うと
「良いよ、ムリしないで。
わたし、なんか作るから、
智史はお風呂入ってきていいよ」
と言ってくれた。
俺が風呂からあがると
テーブルの上には
親子丼と味噌汁が並べられていて
「簡単なものしかないけど、
食べよ?」と彼女は言った。
いただきます、と言い
2人で向かい合って食べた。