香りから始まる恋はいかがですか?
すると夏は少し笑って、
「そっかぁ。えへへ・・・
そんな泣いちゃう智史も
可愛いよ!
わたしも、智史から離れなくて
良かったと思ってる。
それにね、さっき安藤さんが
教えてくれたの。
初めて2人で飲みに行った
次の日からずっと、
わたしのことを
探してくれてたんでしょ?」と。
「うん、何回か
仕事の帰りに駅で待ち伏せして、
それでも夏に会えなくて、
さすがに避けられてんのかと思って
安藤たちに相談しに行った」
と白状した。
すると彼女は
「あはは、そうだったんだね、
わたし・・・
また自惚れて良いのかな」
と言ってくれた。
久しぶりに見る夏の笑顔は
眩しくて、
思わずテーブルを挟んで
キスをしてしまった。
すると夏は・・・
「親子丼の味、だね」
と嬉しそうにしてくれた。
俺は、この時、彼女の笑顔を
一生守っていくと心に決めた。