香りから始まる恋はいかがですか?

会社に向かう足を止めずに

「おはよう、木村くん!」
と後を追いかけてくる安藤。

「おう!君付けって、
気持ちわりーな。なんだよ?」

「昨夜の話、聞かせてよー」

「ハア!?」

「ごまかしてもダメだよー。

あのハレンチポチちゃんと、
お食事デートだったんでしょ?」

「デートじゃねぇよ。
それにその呼び方、卑猥だ、
夏に失礼だから、やめろ」

「こわっ!あの子、
なっちゃんっていうんだね!

で・・二日酔い?」

「あぁ・・・アイツ、話したら、
すっげぇ面白い奴でさー

頭ン中が、
俺らや今までの女と違うらしい。

笑いすぎて、飲み過ぎた」

「お前が?笑いすぎて
飲み過ぎる?

どちらも珍しいなー
ザルだっただろ?」

「そうだよねー
記憶はあるが、若干気持ち悪い」

「あっ!
それって、もしかして」

「なんだよ!?」

「酒に酔ったんじゃ
ないんじゃないか?」

「どういう意味だよ!」

「なっちゃんの魅力に酔った!」

「おぉ!!

って、俺、
そんなの納得しねーよ?

アイツ、そんな女の魅力
振りまくようなやつじゃない」

「あはは!だよねー
でもさ、
会社の飲み会で潰れないお前が

潰れたんだから、
なっちゃんには、
なんかあんじゃないの?」



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