香りから始まる恋はいかがですか?
安藤が注文した
コーヒーとミルクティが
運ばれてきたところで
俺は話を始めた。
「あのな・・
あれから夏に逢えてないんだ」
「えっ!?まじで?
だって・・あれから何日だっけ?」
「3日目だ」
「なんの話?」と紗智。
安藤が紗智に一連の話をすると
紗智は少し考え、
「それって・・・
別に避けられてるって
訳じゃないんじゃない?」と。
男2人は、紗智を見て
その続きを聞きたかった。
「だって、彼女の仕事、
トリマーなんでしょ?
だったら、
サラリーマンやOLさんみたいに
毎日、同じ時間に出勤
してるわけじゃないんじゃない?
それに、ペットサロンなら
お店の定休日とか、
シフトとか、普通あるでしょ?
たぶん彼女、土日も仕事だったり
勤務時間は、
不規則なんじゃないかな・・?」
と。
男2人では出せなかった答えを
紗智はあっさりと出してしまった。
そしてそれは
とても説得力があり、驚いた。