香りから始まる恋はいかがですか?

「夏の作るお味噌汁、
俺も飲んでみたいな・・・」

「良いですよ?
今度、作りますよ」

とここで、

ようやく違和感発見。

俺は
彼女を呼び捨てにする。

彼女は
俺を苗字で呼ぶ。

これじゃ
いつまでも近づけない。

「ねぇ・・夏?
俺の名前、知ってる?」

「うっ・・・はい。

・・・智史さん?」

「そうだよ。

今度から、そう呼んで?
だって・・・恋人、だもんね」

と言い、夏の手を握った。

すると彼女は

「はい、智史さん」と
ニコッとしながら、言うんだ。

おいおい!

それは不意打ちだ!
嬉しすぎるぞー

と押さえきれなくなり
手の甲にキスをした。







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