婚約者は高校生


気をとりなおして待ち人を待とうとしたとき、少し遠巻きに俺の周りを囲んでいた脚たちをかき分けるようにして前に進んでくる脚を目の端に捉えた。

スカート丈が長く、見えるのは膝から下のみ。


えっ、まさか、あれは…!!


ふくらはぎしか見えていないのに、俺の目はその脚に釘付けになった。


俺の、理想とする脚…!!


太ももが見えているわけではないが、俺の理想とする脚に近い。


脚の持ち主は俺の前まで来ると、歩く勢いそのままに俺の腕をつかみ、その場から走り出した。



「え、ちょ、なに…っ!?」


「ひとまずこの場から離れますよ!!」



「は、離れる?」



「私を探していたんでしょう?とりあえず目立っているので移動してください!!」


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