狼男子に好かれました。
私はこの男子の息が顔にかかり、やっと目の前に男子の顔があることに気づいた。


「え、ちょっ!」


思いっきり男子の顔を押して、私の顔から離した。


な、何しようとしたのこの人?!


「んぐぐ...」


思いっきり押したせいで、私の手は男子の口を塞いでいた。



「っ。苦...しん...ですけ...ど...」



男子は苦しそうな声を出した。



「ご、ごめん!」



男子の口を塞いでいることに気づいて、とっさに手を離した。



すると、この男子は何かを呟いた。



「ふ~ん。この俺のキスを拒む奴なんているんだ~。」



......ん?



かすかにだけど



この俺のキスを拒む奴なんているんだ



みたいなこと言った?



この人。



すると、男子はにやりと笑った。






< 4 / 5 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop