狼男子に好かれました。
な、何この人・・・。


ニヤニヤしてきもちわるっ!


そんなことを思っていると、急に腕に痛みが走った。



「っ?!」


この男子は私の手首を掴み、頭の上に持っていった。



「な、何すんの?!」


「ん?キスでしょ?」



・・・は?



き、き、き、キスって言ったかな。この人




「そ、そんなのするわけないでしょおおおおおおお!」



必死でもがき、やっと男子と離れることが出来た。



「本当にキスする気ないわけ?」



男子は不思議な顔をして聞いてきた。



さっきからこの人、大丈夫?



「する気あるわけないでしょ!おかしいんじゃないの。」



「ねえ、俺のこと知ってる?あんた」



はあ?あ・ん・た?



初対面の人に言う言葉かな?



「知るわけ無いでしょ。ていうか、誰?」



「はああああああ?!」



急に男子は叫んだ。


え、ちょ。


何?



「俺の事知らないの?!俺の名前は浪川賢兎。あんたは?」


「高嶺花だけど。」


すると、私の顔をじーっと見つめてきた。


何、なんなのこの人...


「ふーん。あんたがあの高嶺花か。」


え、何


あの?


あのって何。


「ちょっと、俺の名前呼んでみて。」


急に変な質問をしてくるこの男。


「は?何で。」


「いいから。じゃないと襲うよ?」


うわ・・・。


何なのこの人!!



「う・・・・。浪川...賢...人...」


私は渋々この男の名前を呼んだ。



「よし、ちゃんと言えるじゃん。これからは賢兎って呼べよ。」



「は?やだ。」



すると、またにやりと笑った。



「ふ~ん。じゃあ襲って良いんだ?」


こ、こいつ・・・・。


「わ、分かったわよ...」


こうして、この日から今までで最悪な学園生活が幕開けしてしまった。
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