クレーマー
☆☆☆
校門を出てふとスカートのポケットに手を入れた時、何かが指先に触れた。
なんだっけ?
と、首を傾げながらそれを引っ張り出すと、今朝もらった美容院の割引券だった。
「あ、そうだった。今日は美容院によって帰ろうと思ってたんだ」
「え、そうなんだ? あ、その割引あたしの家にも入ってた!」
花梨があたしの手にある割引券を見てそう言った。
「でもさ、新しい美容院ってよくわかんないから、知世が行ってよかったらあたしも行ってみようかなぁ」
人を実験台のように言う花梨にあたしは思わず笑ってしまった。
花梨みたいな性格だと失敗されても何も言えないだろうから、そういう方法を取るのが一番懸命だ。
「じゃぁ、明日美容院がどうだったか報告するから」
「うん。お願いね!」
そう言い、あたし達は別々に歩き出したのだった。
校門を出てふとスカートのポケットに手を入れた時、何かが指先に触れた。
なんだっけ?
と、首を傾げながらそれを引っ張り出すと、今朝もらった美容院の割引券だった。
「あ、そうだった。今日は美容院によって帰ろうと思ってたんだ」
「え、そうなんだ? あ、その割引あたしの家にも入ってた!」
花梨があたしの手にある割引券を見てそう言った。
「でもさ、新しい美容院ってよくわかんないから、知世が行ってよかったらあたしも行ってみようかなぁ」
人を実験台のように言う花梨にあたしは思わず笑ってしまった。
花梨みたいな性格だと失敗されても何も言えないだろうから、そういう方法を取るのが一番懸命だ。
「じゃぁ、明日美容院がどうだったか報告するから」
「うん。お願いね!」
そう言い、あたし達は別々に歩き出したのだった。