クレーマー
愛想笑い
花梨とこうして遊びに出かけるのは2週間ぶりのことだった。
テスト一週間前から家でも学校でもずっと勉強をしていたあたしは、買い物なんてほとんどしていなかった。
おかげで今月のお小遣いはほぼ丸々残っている状態だった。
2人で出かけると必ず行くショッピングモールへ向かい、店内を歩き回る。
2週間来なかっただけで商品は随分と入れ替わっていて、見ているだけで楽しく過ごすことができた。
雑貨屋に立ち止まり、可愛いアクセラリーに目を輝かせる花梨。
「これ可愛い!」
そう言って手に持ったのはハート形のネックレスだった。
中央に赤い石がはめ込まれている。
「本当、可愛いね」
「知世は明彦に買ってもらったらいいじゃん!」
花梨にそう言われ、不覚にも頬が熱くなるのを感じた。
不意に明彦の名前を出されるのは、どうも弱いのだ。
「花梨も、早く彼氏を作ればいいのに」
そう言うと、花梨は軽く首をふった。
花梨は中学校時代1年間付き合っていた人がいるのだけれど、その人と別れてから次を作ろうとしないのだ。
テスト一週間前から家でも学校でもずっと勉強をしていたあたしは、買い物なんてほとんどしていなかった。
おかげで今月のお小遣いはほぼ丸々残っている状態だった。
2人で出かけると必ず行くショッピングモールへ向かい、店内を歩き回る。
2週間来なかっただけで商品は随分と入れ替わっていて、見ているだけで楽しく過ごすことができた。
雑貨屋に立ち止まり、可愛いアクセラリーに目を輝かせる花梨。
「これ可愛い!」
そう言って手に持ったのはハート形のネックレスだった。
中央に赤い石がはめ込まれている。
「本当、可愛いね」
「知世は明彦に買ってもらったらいいじゃん!」
花梨にそう言われ、不覚にも頬が熱くなるのを感じた。
不意に明彦の名前を出されるのは、どうも弱いのだ。
「花梨も、早く彼氏を作ればいいのに」
そう言うと、花梨は軽く首をふった。
花梨は中学校時代1年間付き合っていた人がいるのだけれど、その人と別れてから次を作ろうとしないのだ。