クレーマー
書き込み
家に戻ったあたしは動物園のお土産を両親に渡して、すぐ自室へと向かった。
勢いよくドアを開き、大股でパソコンへと近づき電源をつける。
パソコンが立ち上がるのをイライラしながら待ち、いつものサイトへと接続した。
今日は休日と言う事でスレッドの書き込みも多くあるようだ。
あたしはすぐについさっきの出来事を打ち込み始めた。
《クレーマー;ついさっき自転車の女の子たちとすれ違ったんだけれど、タイヤで足を踏まれたの! しかもあたしの彼氏をチラッと見て『ブサイク』とか言ってた! 最悪!!》
あることないことごちゃ混ぜにして書き込むと、すぐに返事が来た。
《サマ;足大丈夫ですか? 謝らないなんて最低な人間ですね》
《カギシ;クレーマーちゃん、足大丈夫? そういうクズみたいな人間がいるからクレームも言いたくなるんだよね!!》
立て続けに返事が届き、あたしはニヤリと笑う。
ちょっとした事ならここで吐き出すだけで十分にストレス発散になる。
次々と送られてくるメッセージに満足して勉強をしようとしたけれど、ふとあることを思いついた。
そういえばあの自転車、高校のステッカーが貼られてあったっけ。
あたしはパソコンの前に戻り、再びキーボードに指を乗せた。
もしかしたら、これで個人が特定できるかもしれない。
『帽子をかぶってる人の方が断然カッコいいよ』
そんな事を言ったあの女の正体を突き止める事ができるかもしれない。
そう思い、あたしは学校名を打ち込んだのだった……。
勢いよくドアを開き、大股でパソコンへと近づき電源をつける。
パソコンが立ち上がるのをイライラしながら待ち、いつものサイトへと接続した。
今日は休日と言う事でスレッドの書き込みも多くあるようだ。
あたしはすぐについさっきの出来事を打ち込み始めた。
《クレーマー;ついさっき自転車の女の子たちとすれ違ったんだけれど、タイヤで足を踏まれたの! しかもあたしの彼氏をチラッと見て『ブサイク』とか言ってた! 最悪!!》
あることないことごちゃ混ぜにして書き込むと、すぐに返事が来た。
《サマ;足大丈夫ですか? 謝らないなんて最低な人間ですね》
《カギシ;クレーマーちゃん、足大丈夫? そういうクズみたいな人間がいるからクレームも言いたくなるんだよね!!》
立て続けに返事が届き、あたしはニヤリと笑う。
ちょっとした事ならここで吐き出すだけで十分にストレス発散になる。
次々と送られてくるメッセージに満足して勉強をしようとしたけれど、ふとあることを思いついた。
そういえばあの自転車、高校のステッカーが貼られてあったっけ。
あたしはパソコンの前に戻り、再びキーボードに指を乗せた。
もしかしたら、これで個人が特定できるかもしれない。
『帽子をかぶってる人の方が断然カッコいいよ』
そんな事を言ったあの女の正体を突き止める事ができるかもしれない。
そう思い、あたしは学校名を打ち込んだのだった……。