野良猫は膝の上で眠る
はるside
「すず?」
寝てる。猫みたいにまるまって。
無防備だな。
すずの左側に座って、座ったままねるすずをそーと足の上に倒すように乗せる。
ほんのり赤いほっぺをつんつんしたり撫でてみたり、髪の毛をといたり編んだり。
遊んでいても全く起きないから相当疲れていたんだろう。
すずは留守番寂しかったっぽいし、頑なに言おうとしなかったけど。
それにベッドで泣いたあとがる。
留守番させて後悔。
もう留守番はあんまりさせたくないしでも、明日は金曜日。
高校がある。
今日まで何日か無断欠席できたのも、すずのために色々買うお金があるのも、俺と家が特殊だからだ。
でもさすがに明日は行かないとバカ達がうるさい。
すずを連れていくための制服をメールで頼んでおく。
返信がうるさく来た気がしたけど、すずを抱っこしてベッドに横になり知らないふりをした。