野良猫は膝の上で眠る
学校
すずside
ピンポーン
ん?チャイムの音で目が覚めた。
いつの間にかベッドの上にいるし、もう朝。
「はるーーいんだろー!あけろー!」
知らない男の声がする。
「ん……。」
はる起こさなきゃ。
「はる?おきて、誰か来た。」
「すずー。もう、ちょっとだ……け。」
はる寝ちゃうし。
「おい!はるー!」
また声がした。これは私が出るしかないな。立ち上がり玄関に向かった。
パシッ
「すずどこいくの?」
はるに手首をつかまれる。ちょっと、拗ねてる?とにかく嫌そう。
「はる起きないからわたしが出ようと思って。」
「わかった。起きるから、1人で行かないで。おいで?」
よくわからないけど、はるは嫌らしい。
そして腕を広げるはるに抱きつく。
「よしよし。めんどくさいけど行くか……。」
はるは私を抱っこして歩き出す。
今から知らない人に会うのに抱っこは恥ずかしすぎる。
ジタバタしてみるものの、はるは降ろしてくれないので諦めた。