野良猫は膝の上で眠る
ガチャ
はるがドアを開けた。制服をきた男の人が立っていた。
「はる!おせーぞ!女子用の制服って……
はぁ?!誰そいつ!」
やっと私の存在に気づいた。
「綾黙ってうるさい。」
そのうるさいと言われた男の人は
あやさんと言うらしい。
「はる、挨拶したいの。降ろして?」
見上げると、はるに顔を覆われた。
「すず、そんな可愛い顔見せないで。わかった?」
分からない。から適当にうなずく。
「お2人さん、俺のこと忘れないで。」
そうだった。はるの片手が離れている隙に腕を抜け出した。
「ごめんなさい。里中鈴です。はるのお家でお世話になってます。」
ペコリと頭を下げた。
「そいつとか言ってごめん。ビックリして。俺は氷山 綾(ヒヤマ アヤ)だ。綾でいい。あと敬語も嫌いだから普通でいい。」
「うん。よろしくね。」
見た目が派手さに反して中身はいい人のようだ。