野良猫は膝の上で眠る
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繁華街の灯りが遠くなりいくつか街灯が灯るだけになった道を歩いていた。
ふと目をやった公園。
そこには寝ている猫みたいな少女がいた。
服装も黒いし、夜目が利くからこそ人間だとわかった。
しかしこの寒空の下で寝るなんてバカしかいない。
いつもならほっとくのに、今日は足が動いた。
フードを被ってベンチに横になっているから体を起こすようにして、声をかけた。
「起きて。」
「ん……」
軽すぎる体と拳の傷、なりより流れた涙を見てなにかあるんだと思った。
「俺が守るから。」
消えそうに軽い少女を抱えてそう呟いた。