人魚姫と幼なじみ。
王子様
僕は、人魚に恋をした
一目見た瞬間に、これまでに感じたことのない衝撃が走った
直感的に、恋だとわかった
考えるよりも先に体が動き、気付いたときには海に飛び込んでいた
近づきたい、触れてみたい。
僕は、しばらく話していたが、情けないことに寒くて堪らなくなったから、叫んで海に落ちてしまったことを知らせた
彼女と出会えたのは、この場所、メンテナンスのために船を停めていた時間、僕が甲板に出ていたことが重なった、運命的なものな気がする
陸に上がって、彼女とその幼なじみが城に来てくれたときは、心底嬉しかった
一週間後、婚約をして、お披露目パーティーをしたときには幼なじみの姿は見えなかった
お礼を言えなかった彼女は悲しそうだったが、それでも愛している、と言うと笑った
これから、幸せになれる自信が、あった。
そしてもちろん、ずっと幸せに暮らした