御曹司はかりそめ若奥様を溺愛中

ひとりぼっちの夜

鈴城君がアメリカ出張に行って４日が経った。

1日目は直美たちから「寂しいんじゃないの？」って言われ

２日目はリビングでぼーっとテレビを見たり、雑誌を読んだり

普段自分の部屋でやってることを

リビングでやってた。

だけど3日目、4日目と日を増すごとに誰もいない家にひとりでいるのがが寂しくなった。

今まで、ご飯ひとつにしたって一人だったし、それが当たり前のようになっていたが

この家に鈴城君が必ず家にいたから一人で何かしていても寂しいとは思わなかった。

一人暮らしに慣れていたはずなのに2人での生活に慣れてしまった私は

心細くてここ何日かは寂しさを紛らわす様に早くベッドに入って眠った。

だけど、グースカ眠っていられる状況ではないのだ。


出張の話を聞いたときに海外赴任の可能性があることを知った。

このままプロジェクトが順調に進めば私たちの結婚生活の終わりも近くなる。

もちろんこんな偽ものの結婚が5年も10年も続くはずないことはわかってる。

だけど思っていた以上に終わりが近い事に不安と焦りが襲いかかってきた。