御曹司はかりそめ若奥様を溺愛中
熱は・・・・下がったみたい。

身体も昨日のように重くない。

このままベッドから出て洗濯でも掃除でも何でもやれちゃいそう。


でもそれは・・・鈴城君の腕が私から離れていたらの話。


いつから私は抱きしめられていたのだろう。

完全にホールドされてて身動きとれない。

すーすー寝息立てちゃって。

私の心臓がうるさいほどバクバクしているなんてわかんないだろうな。

本当は嬉しいけど鈴城君のことだから

抱き枕程度にしか思ってない。

が、しかしこれって結婚した当初じゃ考えられなかった。

嫌いな者同士が結婚したってことになってるから

これを進歩と言うべきなのだろうか。

いや、普通の夫婦ならこの程度のことは当たり前で

もっとあんなことやこんなこともしちゃう訳で~~

そう考えると鈴城君に抱きつかれてるのなんて

かわいいものかもしれないが

それを素直に喜んでいいものなのか悩んでしまう。

だって私たち近い将来離婚するんだよ。

早ければ海外赴任が決定する時だと思う。
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