御曹司はかりそめ若奥様を溺愛中

揺れる思い

１週間後鈴城君の辞令が下り、社内はその話題で持ちきりだった。

そしてその影響は私にも・・・

「やっぱり鈴城君アメリカ行っちゃうんだ～」

「うん」

友香と直美の３人で近くの公園でお弁当を食べている。

鈴城君の事で大騒ぎになっている中、社員食堂に行くのは無謀といえる。

そのため気を利かせて友香と直美が公園に行こうと言ってくれたのだ。

だが、相手が誰であろうと質問はされるわけで・・・・

おにぎりを食べながら友香と直美が交互に質問をする。

「今日辞令が出たと言ってもすぐには行かないよね～いつ行くの？」

「こっちでの仕事も残っているから１ヶ月以内に行けばいいみたい」

すると直美が私の方を向く。

「ね～～行けばいいみたいって・・・他人事のような言い方して～～
のあも行くんでしょ？」

「・・・う、うん」

私の今の最大の悩みはこれだ。

行かないなんて言ったら大騒ぎだろうな。

でも遅かれ早かれ大騒ぎになるのはわかっている。

だって私たち別れるんだもん。
< 144 / 191 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop