御曹司はかりそめ若奥様を溺愛中
私の鼓動がドクドクドクドクと徐々に速度を上げる。

嘘っていったら一つしかない。

だけどそれは私しかしらい事

友達にさえ話していない事

一生口にすることのない私の本当の気持ち。

墓まで持って行くと決めた私の気持ち。

それを守り通すと決めるためについた嘘。

鈴城君と少しでも一緒にいたいと思って着いた嘘。



私は鈴城君が大嫌い・・・・これが私のついた嘘


鈴城君がそのことに気づいているって事?


もう完全に頭の中はパニック状態。

小さな私が頭の中をかけずり回っていた。

「え?嘘って・・・なんの・・こと?」

とりあえずこの状況とこの話題から逃げたいと思った私は曖昧な返事をした。

だけど鈴城君の表情は何でもお見通しと言わんばかりのドヤ顔でまた一歩近づき

私との距離は20㎝未満で少しでも前のめりになったらキスしちゃいそうな距離だ。

そんな至近距離で鈴城君の口角がさらに上がる。


「本当はずっと前から俺の事好きだったよな」
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