御曹司はかりそめ若奥様を溺愛中
「気づいたのはリメイク版を観に行った時にのあの思い出話を聞いてて
俺だって気づいたんだけど・・・・のあは全く気づいてなかったし」

鈍感すぎて恥ずかしすぎる。

「ごめん・・・本当に気づいてなかった。情けないよ」

鈴城君は笑いながら「鈍感なのはそれだけじゃないけどね」と

付け足した。

えええ？！もしかしてもっといろいろ鈍感ぶり発揮しちゃった？

だけど聞くのが怖くてやめた。

「あの時、お互いの名前も言わず映画が終わったらその場で解散したこと
凄く後悔したけど・・・・運命だったのかもしれない」

鈴城君は再び私のネックレスに触れると私を見つめる。

「この・・・ペリドットって宝石に込められた言葉は何か知ってる？」

「ううん・・・私、アクセサリーには疎いというか・・・」

すると鈴城君はやっぱりなと小さく呟く。

情けないな～女子力全くない。

本当に私を選んでくれた鈴城君の心の広さに頭が上がらない。

「ごめん・・・私全然だめだね。よくこれで鈴城君の奥さんやってきたと思うよ」

鈴城君は微笑みながら首を横に振った。

「ちゃんとやってくれてたよ。それで・・・話をもどすけど・・・
この石の言葉はね・・・運命の絆、夫婦の幸福」

私は口に手を当てながら驚きを隠せなかった。

綺麗なグリーンだからとか形がわかいいとかそんな単純な理由だとばかり思っていた。

だけど、鈴城君はこの石に思いを込めていたんだ。

もしこの石の意味がわかっていたら

部屋を探したり、別れた後のことを考えなくてもよかったのかもしれない。

そう考えると自分が情けないし

鈴城君に申し訳ない気持ちになる。

ずっとずっと私に思いを伝えてくれてたのに

こんなぎりぎりで一から十まで言わないとわかんないなんて・・・

「鈴城君」

「なに？」

「ありがとう。私を好きになってくれて・・・・ありがとう



私は鈴城君に抱きついた。



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