御曹司はかりそめ若奥様を溺愛中
家に着くと私は食器類を洗い、食器棚へ・・・

帰りに花屋に寄ってちいさなブーケ型の花束を買ったのでそれを花瓶に入れた。

ケーキは冷蔵庫の中

鈴城君はベッドメイキング

それから部屋の中に違和感のあるような物や今の生活がバレそうなものは片付けた。

鈴城君の部屋も朝までの黒のシックなベッドカバーから

明るいものに変わり部屋の中も私の部屋の小物を置いたら

驚くほど夫婦の寝室っぽくなった。

そしてウォークインクローゼットも私の服を一時的に置かせてもらった。



「は~~・・・・これで大丈夫かな」

部屋全体を見渡しているといつの間にか隣に鈴城君が立っていた。

「いい感じじゃん。でも~~大事な事を忘れてるよ」

「え?なにか忘れてた?」

キョロキョロしていると鈴城君が私の手を握った。

「す・・鈴城君?」

「違うだろう?律だろ・」

「あっ・・・・ごめん律だったね。ってこの手は何?」

鈴城君は私の顔を覗き込む様に腰を屈めた

「今からのあの友達にラブラブなとこを見せなきゃいけないだろ?
手を繋いだくらいで驚かれたらバレちゃうぞ。
もしかしたらこんなんじゃ済まないような事をするかもしれないんだから
俺が何しても変なリアクションを取らないように。・・・・いい?」

「は・・はい」


そうじゃん。

ただのお宅拝見じゃない。

きっとあの2人の事だからあれやこれやと質問の嵐だろうな・・・・


でも今は私の全神経が手を放そうとしない鈴城君の手に集中してます。

どうしよう~~やばいよ~~

どきどきだよ~~
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