御曹司はかりそめ若奥様を溺愛中
その後も鈴城君は友香たちの質問にそつなく答えていたが、

そのうちに質問の内容が私たちのなれそめへと・・・・

「本当に鈴城君がのあに猛アタックしたの？」

直美が私にではなく鈴城君に質問した。

「そうだけど・・・・なんで？」

直美と友香が顔を見合わせた。

「のあとの付き合いは、鈴城君よりも私たちの方が長いの。
何でも話せる隠し事のない３人なの。
それが２人の結婚に関しては一切聞いてなくて
付き合っていたことすら知らなかったの。２人に接点があるなんて
思えないし未だに二人が結婚したことが信じられないというか・・・」

直美の言いたいことは凄くわかる。

だって本当はその通りだもん。

接点なんて全くないしプロポーズの数十分前には２人の前で

思いっきり悪口言ってたもんね。

それに好きだって気持ちがあったことも２人には黙っていたし・・

だから２人が私の事を思って鈴城君に質問をしているのを横で聞いていると

胸が痛む。

だって私、この二人を騙しているんだもん。

「接点か～～確かに無いように見えるけ･･･どそうでもなくてね。実は、のあとは入社式の時に
運命的な出会いをしてるんだよね」

鈴城君が私に視線を向けるとニコッと笑った。

だけど私は笑って返せるほどの余裕などなかった。
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