恋する気持ち。
須賀は私の手をとり、チュッと手の甲にキスをする。


あぁ!もぅっ!突然何をするっ!!


熱くなってくる顔。耳。
須賀に触れられている手の指先が震える。
ドキドキと鼓動を早めて、少し息苦しくキュっと締め付ける心臓。
ゾクゾクする背中。


全身が須賀に反応する。


「聞いてる?恭華。」


須賀が私の顔にかかった後れ毛を耳にかける。
熱くなった耳に須賀の手が触れると、ビクッとからだが震えた。

須賀の顔が近づいてきて、須賀の唇が耳に触れる。

「………終わったら連絡して。狼から恭華を守らないとね。」


そして。


甘噛みされる耳。


私はギュッと目をつぶる。


あぁもう、私。絶対におかしい。


だって、なんでか、キスしてって一瞬思ってしまった。


「じゃあね。恭華。ちゃんと連絡するんだよ?」


須賀はそう言って私から離れて帰ってしまった。


須賀が帰った後も、
須賀の顔が、須賀の匂いが、須賀の言葉 が私の頭の中をぐるぐると回り続けて、心臓はいまだにキュっとしていて、全てが須賀に支配されているみたいだった。























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