ねぇ、松風くん。~潤*祐樹side~
「…優ちゃん。」
「あ!潤くん!」
休み時間、俺は隣のクラスの優ちゃんに会いに来た。
松風と付き合ってからは、優ちゃんにこうして会いに来ることもしなくなった今、久々の俺の訪問に優ちゃんは驚いたように声を上げる。
「やっほ!会いたくなって会いに来た☆」
「ふふっ、潤くんは変わらないね!」
そう言って笑う優ちゃんの笑顔も声も何1つ変わらない。
裏表のない優しさで俺を包んでくれる。
「当たり前!優ちゃんも変わらないね。」
「私は変わらないよ!…あ、潤くん友チョコ作ったの。潤くんの分もあるんだけど、貰ってくれる?」
じゃあ、なんで?
なんで、大好きな優ちゃんのチョコを目の前にして
【だめ!私以外のは絶対だめ!】
頭の中は、苺ちゃんでいっぱいなんだろう。