ねぇ、松風くん。~潤*祐樹side~
あー、もうさ。
これって完全に、俺。
「……っ、ごめん、優ちゃん。」
「…へ?」
きっと優ちゃんは、俺の返事が予想外だったんだろう。驚いたように動きを止めて、大きな目で俺を見つめる。
ほら、あんなにも大好きだった優ちゃんに真っ直ぐ見つめられても、
今の俺はときめかない。
「…ごめん、俺が優ちゃんからチョコ貰うと泣くやつがいるんだ。泣かせたくないから受け取れない。」
そんな俺の言葉に、一瞬目を見開いた優ちゃんは
「良かった…。ずっとそんな展開望んでた。潤くんを幸せにしてくれる人、見つかったんだね!」
って、笑ってくれた。
あー、やっぱ俺 優ちゃんのことすげぇ好きだったなって。
「…ありがとね、優ちゃん。」
優ちゃんを好きになって、良かったなって心の底から思った。
幸せにしてもらってよ、松風に。