ねぇ、松風くん。~潤*祐樹side~
一通り見て回った俺たちは、イルカショーへと向かう。
何とか座る場所を確保したと同時に始まったショーに、苺ちゃんは俺の存在を忘れて釘付け。
たまに飛んでくる水しぶきにもケラケラと笑っている。
「先輩、ちゃんとショー観てる?」
「んー?観てるよ。」
「……嘘、さっきからこっちばっか見てるくせに。」
「あれ、バレてた?」
”そんなに見られたら気付く”と、ご立腹のご様子で。
いいじゃん、減るもんじゃないし?
つーか、ほんと。
俺って好きになったら、とことん好きなタイプ。
永遠 見てられそうで怖い。