ねぇ、松風くん。~潤*祐樹side~
自分に自信がない
「…ずっと可愛いなって思ってて、」
良かったら俺と付き合って。」
ったく。
こんな人通るとこで告白すんなよ。
本日最後の授業を終えた俺は喉を潤すべく自販機へとやって来た。
自販機横、階段下のスペースは確かに人目に付きにくい。
でも、俺みたいにたまたまジュース買いに来る奴いるわけじゃん。
もっと、人目に付きにくいとこでやれってーの。
「……えっと、あの、」
ん?
聞き覚えのある声に、思わず声の先へと視線を向ける。
「……あの、気持ちはすごく嬉しいんだけど、付き合えません。ごめんなさい。」
そこで、告白されてたのはやっぱり綾瀬。
「まじかよ。」
予想もしてない人物に驚いて思わず声が出た俺は、とりあえずジュースだけ買って退散する事にした。