ねぇ、松風くん。~潤*祐樹side~
「…さぁ?」
「…さ、さぁって…!」
なんで構うか?
そう聞かれても、瞬時に答えにたどり着かない。
「…安藤と付き合ってやれば良かったじゃん。」
「…わ、私なんかと安藤くんじゃ、釣り合わないよ!」
ムカつく。
「…なんで?」
「…な、何でって安藤くんはカッコいいし、勉強だっていつも学年10位以内だし、スポーツだって、」
「うっせぇ、少し黙れ。」
「…ちょ、まっ!」
自分で安藤の話を振っておきながら、イライラして2度目のキスを降らす。
「…な、なんでキ、キスするの?」
「綾瀬がうるせぇからだろ。」
困惑した顔で俺を見て、涙をいっぱい溜めた大きな瞳に俺を映す。