ねぇ、松風くん。~潤*祐樹side~
「…でも、きっと早川くんはからかってるんだって…!分かってても、分かってても私は特別なのかもって勘違いしそうだった。」
”勘違いしそうで、怖かったの。”そう続けた綾瀬は、苦しそうに…泣きそうになりながらも必死に耐えて
「…だから、これ以上好きになる前に早川くんから離れようと思った。」
「…っ!い、ま…なんつった?」
綾瀬が俺のこと…好き?
嘘だろ、だって…あんなに避けられて来て今になって好きって何だよ。
って、思うのに…やべぇ
気持ちが通じるってこんな嬉しいもん?
「早川くんが近くにいると、ドキドキして目も合わせられなくて…それで、昨日も緊張してただけなの!…本当は好きなの!早川くんが大す「うっせぇ、もうしゃべんな。」
もう分かったっつーの。
こんな余裕ねぇの、初めてだったし。綾瀬のくせに俺を本気にするとかいい度胸じゃん。
「〜〜っ!」
窓辺にいた綾瀬を抱きしめた俺は、そのまま何もしゃべらせないとばかりにキスをした。
唇を離せば、口をパクパク金魚みてぇに動かして真っ赤な顔するこいつが
可愛くて仕方ねぇから重症。