瞳に映る君の嘘



「そうですか。奏君は、予選には出さなくても勝てると思うので多分大丈夫でしょう。」






そうこれは監督が決めた事だった。






「奏君は正直、このチームでも手に追えないくらい強いです。ですが彼は、全力でやっていません。それは逆に本当の強さを見てないという事です。それを大会で見せられると、このチームは崩壊します。・・・私はそれだけは避けたいんです。皆さん協力してくれますね。」






あの時の監督の話は私も結構前から思っていた事だった。






奏君、バスケが好きなのかな。






『とにかく、行きましょ。遅れちゃう。』






それから開会式があり、他の学校の試合が始まった。






「逢坂先輩。奏はまだ来ないんですかね。」






そう言ってきたのは翠君だった。






『奏君心配だけど、この間倒れたこともあるからあまり頼れないし、複雑なのよ。でも、きっと試合が始まるころには来るはずよ。』






奏君・・・






そして私達の試合が始まる。



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