瞳に映る君の嘘
私はきっとここで奏に会ったのは偶然じゃなくて、そう言う運命だと思った。
だから私は私自身を変えること、そして、奏を元に戻すこと、その為にはインターハイの日、あの場所で琴を弾かなければならないんです。
とみんなに言い聞かせた。
暫くみんなは黙っていた。
先輩もそれを聞いて、悲しい顔をしていた。
でも、1番この出来事で傷付いているのは私じゃない。
だから、もう一度演奏する必要がある。
「・・・分かりました。そこまで辛い過去があったなんで知らなかった。でも、治せるんですかそれで、貴方も、奏も。」
『奏が言っていたんです。君はここに居ていいの?あの時の演奏で俺が変われるかもしれないって。それと同時に俺はバスケが嫌いになる。だから、俺を助けてって。お前しかいないんだよって、それ聞いたら、大会に出ないわけには行かない。』
「では、インターハイが終わったら私達は奏君とみんなを連れて観に行きます。その大会は6時からですよね。」