正義の味方に愛された魔女1
「着いたよ」



今まで私に避けられていた分を取り戻そうとするかのように
さっきからボディータッチが多めだ。



車降りるのに手なんか……どっかの社長婦人じゃないんだから、手なんか添えなくていいってば!

女扱いされると照れる。年甲斐もなくキュンってなってものすごく恥ずかしい。



こんな羞恥プレイ、頼んだ覚えありません。



《頭、気をつけろよ……結構どんくさいからなぁこの人》



「どんくさくて悪かったね……ご老体、労ってくれてありがと」



《ぶはっ……可愛いって、そういう風に照れるの》


「あの…少し離れ『やだね!』」



もう、どうしてくれよう、この男。

心を視られるの、開き直ったな……。






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