正義の味方に愛された魔女1
「……ほんと、キモかった」
「百合さん、また泣くかと思った。
さすが場数を踏んでるだけあるね。
ボスの女って呼ばれてんの。
わかる気がするな」
「はぁ?!
えっとそれって、誰が、誰の女?
何それ、勝手に『姐さん』みたいに呼ばれたくないんだけど!」
「勝手じゃ無ければ、いい?公表していいか?」
「………………」
あ、荒川さん、また私を抱きしめてる。
なんか変な癖ついた?
もう、荒川さんは気付いてる。
バックヤードで抱き締められたときに、聴こえた。
《百合……俺のこと好きなら、このままじっとしてて。
今さらだけどずっと何年も想ってたんだ。
死ぬまで一緒にいてくれよ……》
「なぁ、俺には言葉で伝えてくれよ」
「私、10歳も年上だよ?」
「あぁ」
「バツイチ」
「うん」
「精神年齢、超低い」
「知ってる」
もう……でも、やっぱり昔の事が気になって、確かめたくなる。
「荒川さんは、私に心を見透かされて生きるの、嫌にならない?」
「心の奥まで全部さらしてやるよ。
いつでも好きな時に好きなだけ見透かしてくれ」
……あぁ、やっぱり…彼はそういう人だ。
「好き」
「はぁ……やっと言った。
百合、俺は愛してる………」
《名前、呼んで?》
「うぅ……。
り…りゅう、じ」
《ま、いっか。
ベッドで連呼してもらおう》
「え~?!何そ……」
続きは言わせてもらえなかった。
優しくて暖かい唇が重なってきたから……。
《完》
「百合さん、また泣くかと思った。
さすが場数を踏んでるだけあるね。
ボスの女って呼ばれてんの。
わかる気がするな」
「はぁ?!
えっとそれって、誰が、誰の女?
何それ、勝手に『姐さん』みたいに呼ばれたくないんだけど!」
「勝手じゃ無ければ、いい?公表していいか?」
「………………」
あ、荒川さん、また私を抱きしめてる。
なんか変な癖ついた?
もう、荒川さんは気付いてる。
バックヤードで抱き締められたときに、聴こえた。
《百合……俺のこと好きなら、このままじっとしてて。
今さらだけどずっと何年も想ってたんだ。
死ぬまで一緒にいてくれよ……》
「なぁ、俺には言葉で伝えてくれよ」
「私、10歳も年上だよ?」
「あぁ」
「バツイチ」
「うん」
「精神年齢、超低い」
「知ってる」
もう……でも、やっぱり昔の事が気になって、確かめたくなる。
「荒川さんは、私に心を見透かされて生きるの、嫌にならない?」
「心の奥まで全部さらしてやるよ。
いつでも好きな時に好きなだけ見透かしてくれ」
……あぁ、やっぱり…彼はそういう人だ。
「好き」
「はぁ……やっと言った。
百合、俺は愛してる………」
《名前、呼んで?》
「うぅ……。
り…りゅう、じ」
《ま、いっか。
ベッドで連呼してもらおう》
「え~?!何そ……」
続きは言わせてもらえなかった。
優しくて暖かい唇が重なってきたから……。
《完》