変わらないモノ…
家の前に着き車から降りる。
 
シンは何も言わずに車を走らせた。
消えてく車を見ながら立ち尽くしていた。
 
「森?」
振り向くとコウちゃんが心配そうな顔でのぞき込んできた。
 
『なんでもないよ』と笑ったが頭をクシャクシャされた。
 
「森の好きなみかんもらったから食べよう?」
そう言って笑ってくれた。
 
家に入る前にもう一度シンが消えた方を見たが車のある気配はなかった。

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