変わらないモノ…
コウちゃんが帰ってからもうすぐ1ヶ月になる。
私は変わらず毎日バカ騒ぎしながら過ごしていた。
 
 
その日も仕事が終わり海へ行こうとしたがおじちゃんとおばちゃんに呼ばれた。
 
リビングに行きテーブルを挟んで座った。
 
「アキちゃんに話さなきゃいけないことがある。」
真剣なおじちゃんの目を反らすことができなかった。
 
首だけで返事をするとため息を吐き続きを話した。
 
「アキちゃんが来てすぐに事故にあっただろ?その時にアキちゃんが持って来たモノはなくなったって言ったけど嘘なんだ。記憶を失ったアキちゃんが混乱しないように全部隠した。本当にすまない。」
そう言って綺麗に頭を下げる。
 
『おじちゃん!!頭なんて下げないでよ!それは優しい嘘でしょ?なら謝る必要はないんだよ。むしろこっちがありがとうだよ…』
おじちゃんとおばちゃんの気持ちが嬉しかった。
 
「荷物って言っても洋服とタバコとお財布だけだったの。お財布はこれよ」
そう言って知らないブランドのマークが入った財布を渡された。
 
『これが私の?…ピンとこないなぁ~』
そう言って苦笑いした。
 
 
 
二人と話しが終わり海へ向かう。

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