変わらないモノ…
話し込んでいて気づいたらもう3時近かった。
私は仕事があったことを思い出して勢いよく立ち上がる。

「なしたの!?」
彼は驚いて見てた。

『私、今日から仕事だったの!忘れてた~コウちゃんに怒られるから帰るね!』
テンパりながら荷物を持って家を出た。

「送るよ!」
そう言ってくれてコウちゃん家まで送ってくれた。

マンションの前に着いて車を降りる。
振り返って『ありがとう!』と言うと玄関に走り出した。

「アキ!!」
彼に呼ばれて振り向くと「またな」
と言われた。

私は思い出してまた車に近づく。

『ねえ、付き合ってるときに私、あなたのことなんて呼んでだ?』
助手席の窓からのぞきこんで聞いた。

「ダイ…って呼んでたよ」
そう言って笑った彼の顔はまた悲しそうな笑顔だった。

『またね、ダイ!』
そう言って家へと走る。
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