変わらないモノ…


ソファに座りだれも口を開かない。

「どうした?」
一本吸い終わったコウちゃんが口を開く。

ケンさんは黙って封筒を渡してきた。

『アキに…?』
首を縦に振って返事をする。

何が入っているのか検討がつかないが緊張して手が震えていた。

やっとのことで開け終わると中には紙が入っている。
開くて懐かしい字が目に入った。

『これ…トモさんから?』
自分の中でまだ処理できていない現実が目の前にくる。

誰も口を開かず動こうともしない。

私はもう一度紙に目を移して読み始めた。
< 172 / 177 >

この作品をシェア

pagetop